トップウェスト Aリーグ マッチレポート

 


ジャパンラグビー2007トップウェストAリーグ開幕!

10/13(土) 12:15〜 KICKOFF
10/14(日) 14:00〜 KICKOFF
於:近鉄花園ラグビー場・瑞穂公園ラグビー場

 


 先週7日の大学Aに続きトップウェストAも開幕、13日(土)花園では、4000人近く、14日(日)瑞穂でも1000名を超える観衆を迎え華々しくスタートを切り、試合は、甲乙つけがたい熱戦が続いた。
 試合の模様を以下で詳しくお伝えします。

10月13日(土) 近鉄花園ラグビー場第1グランド
◎ 第1グランド 第1試合

大阪府警察  14 7 - 17

7 - 17
34  NTTドコモ関西

 前半2分、ドコモが先制するも、FW戦で優位に立つ大阪府警。 ゴール前モールでドコモFWを釘付けにするも、サイド攻撃を巧みに止めるドコモ DFがゴールラインを割らせない。逆にDFからリズムを掴んだドコモが縦突進からトライを重ね、前半7−17で折り返す。

 後半に入り、大阪府警は、12分のSH矢頭の交替出場からリズムを取り戻し、15分にトライを返し追いすがるが、(14ー17) BKの展開力はドコモが一枚上、大阪府警DFの甘さも目立ち始め、徐々に点差が広がっていく。FW力は若干大阪府警が上回ったものの、総合力で後半大差がついたゲームであった(14−34)。


◎ 第1グランド 第2試合
近畿日本鉄道
ライナーズ
  22
12 - 19

10 - 8
ワールド
ファイティングブル
27

 キックオフ直後、モール処理にもたついた近鉄の間隙を突きワールドがボール奪取、 SOウェブが右中間にトライ。ブレイクダウンからの突破で、ゲームを優位に進めようとする近鉄だが、ワールドの分厚いDFに撥ね返される。キックで陣を取る戦術に切り替えるも、キックがタッチインゴールを割る等、ケアレスミスで波に乗れない。 それでも9分、ハイパントのこぼれ球を拾った近鉄CTB13イエロメが左中間にト ライ。ゴール成功で同点に追いつく(7−7)。
 点の取り合いとなるが、ゲームを支配しているのはワールド。バツベイ、トンプソ ン、四宮、統悦とボールキープができるプレーヤーを起点に突破を図るも、単発でフォローが無く、ワールドにターンオーバーされ決め手を欠く展開。
 ワールドが14分、39分、近鉄が31分にトライを取り、前半を12−19で折り返す。

 ハーフタイムは、ファンキーレイダース、スーパーベアーズの皆さんによる、チア リーディング。ダイナミック且つ躍動感溢れる見事な動きが印象的。

 後半もワールドDFの出足は衰えず、近鉄にプレッシャーがかかる。近鉄は、昨年からの課題である後半のフィットネス持続が解決されておらず、46分、ワールドにトライを決められ苦しい展開。50分PGで追いすがる近鉄は、SH金を投入して流れを戻そうとするも、ワールドDFのプレッシャーは衰えず、散発的な攻撃が続き反撃の糸口がつかめない。75分に得たPKでもPGを狙わない等ゲームプランにも一貫性が見られない。
 近鉄77分ラックのターンオーバーから展開、再びCTB13イエロメがトライするも(G成功22−24)、終了間際、ワールドにPGを決められ万事休す。プレーの質で一枚上のワールドが、注目の開幕ゲームを白星で飾った。(22−27)



イエロメのトライ


ワールド鉄壁のディフェンス
◎ 監督会見レポート
【ワ−ルドファイティングブル 南 英雄監督】
 持てる力を出し切ったゲームだった。SOウェブの早い段階での負傷退場は誤算だったが、チームが危機感を持ち、逆にまとまった。膝の怪我だが詳細はわからない。 (ブレイクダウンでのターンオーバーで優位に立った点について)  コンタクトの激しいゲームだったが、個々のプレーヤーが集中力を切らさず、プレーできたのが勝因だ。まず敵陣でゲームすることを意識した。ボーナスポイントは特に意識せず、勝つことに主眼を置いた結果。好スタートが切れたと思う。


(記事:廣島 治)
(写真:長谷川 昭男)



10月14日(日) 瑞穂公園ラグビー場
豊田自動織機  30 17 - 3

13 - 27
30  ホンダヒート

 メインスタンドを7割方埋めた1200人の観衆の中、昨シーズン2位のホンダヒートと3位の豊田自動織機の東海ダービーがホンダのキックオフでスタートした。
 序盤、両チームとも、10番スタンドオフのホンダ、ネイサン・ウィリアムス、豊田自動織機、ベン・ゴリングスの的確なキックで様子をさぐる。その中、開始10分ホンダがセンターライン中央のPGを成功し3点を先取。しかし20分豊田自動織機が敵陣10m付近中央のPGを決め3−3の同点とする。30分に豊田自動織機 bW斉藤が突破し、ラックから出たボールを10番ベン・ゴリングスが相手ライン裏ゴール前にパントを上げ、自ら押さえ両チームの初トライ。ゴールも成功し10−3とする。
 その後もホンダのパス攻撃を豊田自動織機11番南がインターセプトし得点を追加。17−3豊田自動織機リードで前半を終わる。

 後半、開始早々よりホンダFWが圧力をかけ、15分過ぎにPGを成功し17−6とするが、20分には豊田自動織機10番がワールドカップのようなDGを相手陣 10m付近より決め20−6とする。
 しかし、ホンダは、疲れの見えた豊田自動織機のミスをつき、25分、35分と連続トライを取り、20−20の振り出しに戻す。直後、豊田自動織機10番がこの日2本目のDGを決め23−20とするも、両チームともホンダは、アリシ、豊田自動織機は、サタラの突破よりトライを取り合い23−27、30−27と逆転につぐ逆転で大いに盛り上がった。最後は、終了直前にホンダが正面10m付近のPGを決め30−30の同点とし、引き分けに終わった。お互いトップリーグを狙うシーズン最初としては、観客も一喜一憂するスリリングなゲームであった。



空中戦で競り合う両チーム
◎ 監督会見レポート
【ホンダヒート クリス監督】
 前半セットピースより良いボールが出なかった。キープの意識も低かった。FWの出来が悪い分、点が取れなかった。後半、ボールを持って走る意識にさせた。全体としてプレーの意識が低かった。今年のトップウエストはタイト!がんばる!

【ホンダヒート 大橋主将】
 前半よりペースがつかめず、主導権を取れなかった。価値のある同点だと思う。次ゲームは自分たちのゲームプランで戦いたい。

【豊田自動織機 川上監督】
 良い試合で刺激的だった。次ゲームはシンプルに攻め続ける。

【豊田自動織機 松岡主将】
 自分たちが目指しているラグビーに徐々に近づいている。だが、勝負所でミスが出た。疲れ、集中力が切れた時間に失点している。逆転された後にあきらめずに点が取れたのは良かった。

(記事、写真:大久保 誠)


(文責:村島 博)