ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第1節 プールA マッチ・会見サマリー
(豊田スタジアム)

9月1日(日) 17:00Kick Off
17 -  7
12 -  0
NTTドコモレッドハリケーンズ
29
九州電力キューデンヴォルテクス
7

◎ NTTドコモレッドハリケーンズ VS 九州電力キューデンヴォルテクス マッチ・サマリー
 まだまだ夏の暑さが残るなか、昇格3シーズン目となるNTTドコモと、再昇格後、2年目のシーズンを迎える九州電力の対戦が豊田スタジアムで行われた。

 前半はレッドハリケーンズのキックオフで開始された。開始早々、レッドハリケーンズがボールを保持し、FWがラックサイドを削り前進するとBKに大きく展開しトライを目指す。しかし、キューデンヴォルテクスの白い壁が大きく立ちはだかる。低くて鋭いタックルが何度も突き刺さり、ハリケーンズの突破を許さない。すると前半12分に試合が動いた。レッドハリケーンズはキックカウンターから前進するとHL中央付近にラックができ、SH辻埜が素早く左に展開すると⑧→⑬と繋ぎCTB中矢が左隅に先制トライをあげる。一方、キューデンヴォルテクスは前半20分に相手陣ゴール前の右ラインアウトからFWが細かく前進し、最後はFL小原がインゴールに飛び込みトライをあげる。ゴールも成功しキューデンヴォルテクスが逆転する。しかし、前半25分にレッドハリケーンズはNo8箕内のビッグゲインでチャンスを作ると、⑨→⑩→⑫と繋ぎCTB清瀬が再逆転のトライを決めた。前半30分にもレッドハリケーンズFBリアンがトライをあげ、前半は17−7とレッドハリケーンズがリードした。

 後半も先手を取ったのはレッドハリケーンズだった。後半3分、キューデンヴォルテクスがBK展開するが、レッドハリケーンズWTB平瀬がインターセプトすると、50mを独走し右隅にトライをあげ、リードを広げる。その後は両チームとも効果的にキックを使いエリアマネジメントに徹底する。どちらにも何度かトライチャンスはあったものの、ハンドリングエラーが多くなりトライまで至らない時間が続いた。後半32分にキューデンヴォルテクスがチャンスを迎えた。相手陣5mの左ラインアウトからFWが継続して前進し、BKに展開するがノックオンがありトライチャンスを活かすことができなかった。レッドハリケーンズは後半37分に相手陣22m中央ラックから展開すると、途中出場のパエア・ミフィポセチからシレリ・ボンボにキックパスが通り、決定的なトライをあげノーサイドの笛が鳴り響いた。最終スコアは29−7でレッドハリケーンズが快勝し、今シーズンの初戦を飾った。
 MOMには、終始チームをリードし続けたベテラン、ドコモ⑧箕内が受賞した。








◎ 会見サマリー
【九州電力キューデンヴォルテクス 平田輝志 監督】
 今日はありがとうございました。開幕戦ということで是が非でも勝ちたかったが、ドコモの素晴らしいラグビーに完敗だった。我々がやろうとしている攻撃をしていくというラグビーができず、ドコモの素晴らしいエリアマネジメントと勢いのあるアタックによって、攻撃権を得てもミスで自滅するということを繰り返してしまった。ただ、長いシーズンの中の1試合なので、これを引きずるわけには行かない。しっかりと修正をして、次の神戸製鋼の試合で自分たちのスタイルを取り戻せるように、開き直ってチャレンジしていきたい。

【九州電力キューデンヴォルテクス 齋藤玄樹 ゲーム・キャプテン】
 自身を持って臨んだのだが、試合が進むにつれてグラウンドに立っている選手達が何故だろうという思いにかられてきた。原因は単純で、もう一度自分達のラグビーを取り戻したいと思う。

(イージーなハンドリングミスやタックルミスが多かったように思うが、原因は何か?)
齋藤:原因はブレイクダウン、アタックでは球出しを遅らされ、テンポが出なかった。ディフェンスでは早いテンポで振り回され、ブレイクダウンに入りすぎたところもあったので、ラックサイドの整備をしなければならない。



【NTTドコモレッドハリケーンズ 下沖正博 ヘッドコーチ】
 今日は初戦ということで、選手は緊張とプレッシャーの中で非常にキツかったと思う。特に、前半は耐えに耐え抜いてそこから3トライ、後半は良い形ででた。

【NTTドコモレッドハリケーンズ 吉岡宏樹 キャプテン】
 まず初戦という中で九州電力と試合ができたこと、また大勢のファンの方が応援してくださったこと、このような良い環境で出来たことはとても良かった。

(ブレイクダウンでどのようなことを意識したか?)
下沖:春からブレイクダウンには力を入れてきた。もっと早いテンポで展開したかったが、九州電力さんのプレッシャーの中で、なかなか良いテンポで回せなかった。
吉岡:気持ちで負けないように選手一人ひとりが意識していた。

(去年から成長が感じられるところはどこか?)
吉岡:選手一人ひとりの勝ちたいという気持ちが強くなってきたと思う。




[敬称略]
(記事:植村元統 写真:清水良枝 広報担当:進藤剛)