ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第2節 プールA マッチ・会見サマリー
(紀三井寺公園)

9月7日(土) 17:00Kick Off
 3 - 27
 0 - 19
トヨタ自動車ヴェルブリッツ
3
サントリーサンゴリアス
46

◎ トヨタ自動車ヴェルブリッツ VS サントリーサンゴリアス マッチ・サマリー
 ジャパンラグビートップリーグ公式戦が、和歌山県で初めて開催された。
 トヨタ自動車対サントリーというプールAの好カードということもあって、スタンドは、仁坂吉伸知事や、坂田好弘関西協会会長はじめ、3,000を超える観客でにぎわった。

 前半トヨタ自動車ヴェルブルッツのキックオフで試合が始まった。開始早々2分トヨタSOキャメロン・マッキンタイアーがゴール正面のPGを成功させ、先制するが、10分、15分とサントリーCTBニコラス・ライアンが、ともに22m付近のゴール正面のPGを成功させ、3対6と逆転した。このころまでは両チームともに中盤での激しい攻防が続き、互いに粘りのあるDFが見られたが、25分過ぎからサントリーFWの縦への突進にトヨタDFが少しずつ受けるようになる。27分にはサントリーWTB竹本竜太郎がハーフウエイ付近からタッチライン際を40m走りきり、正面にトライ。31分にもサントリーSHフーリー・デュプレアが、ラックサイドを抜けて、30m独走し、ゴール下にトライ。続けてNO.8竹本隼太郎がトライするなど、前半終盤に入って3トライを立て続けに挙げたサントリーが勢いを増し始める。一方のトヨタ自動車は、25分のSOキャメロン・マッキンタイアーに続き、38分にNO.8ジェローム・カイノが負傷退場し、攻守の要が2人抜けてしまった。

 後半になってもサントリーFWの勢いは衰えることなく、短いパスをつなぎながら、ボールを支配する攻撃が続いた。特にSO小野晃征の縦への攻撃はすばらしくまともにタックルを受けることがなく、タックルポイントをずらしてボールをコントロールするプレーは能力の高さを感じさせる。8分にはトヨタ自動車16番HO彦坂圭克が入替出場し、WTB彦坂匡克と兄弟そろってトップリーグ公式戦初出場となり、サントリー竹本兄弟との兄弟対決が実現した。サントリーFWのプレッシャーに押されるトヨタ自動車は、トライこそ許さないものの、ゴール前に釘付け状態となり、後半20分過ぎからトヨタに疲労の色が見えはじめる。サントリーは23分に21番SH日和佐を投入し、早いパスアウトからライン攻撃を仕掛け、ゲイン突破を図る。21分にはサントリー23番CTB成田秀悦がニコラス・ライアンの出血により一時交替で出場し、すぐさま後半最初のトライを決める。30分過ぎにトヨタ自動車はFW・BK一体となって、攻撃を繰り返し、ゴール前まで攻め込むが、サントリーの堅いDFを破ることができない。逆に35分にサントリーは自陣からボールをつなぎ、14番WTB長野直樹がトライ。トヨタDFは一対一の接点で押され気味となり、徐々に後退していく。一方サントリーは自陣からでも果敢にカウンター攻撃を仕掛けるなどプレーを継続させようとする積極性があった。DFの裏に出たとたん、スピードが増しトヨタ自動車DFを振り切ってしまう走力は最後まで衰えることがなく、結局サントリーがトヨタ自動車をノートライに押さえ勝利した。

 点差は開いたものの、和歌山での初の公式戦で、迫力あるプレーを見せてくれた両チームそしてマッチオフィシャルズの皆さんに感謝を申し上げたい。




◎ 会見サマリー
【トヨタ自動車ヴェルブリッツ 広瀬佳司 監督】
 前半はじめの時間帯に先制できたことは良かったが、SOキャメロン・マッキンタイアー、NO.8ジェローム・カイノの負傷交代した後、もう少し踏ん張れていればまた違った展開になっていたかもしれない。サントリーには完敗と言わざるを得ない。前節で出場したメンバーと多少入れ替わりはあるが、選手の能力に差はないと感じている。次節は気持ちを切り替えて臨みたい。

【トヨタ自動車ヴェルブリッツ 杉本晃一 ゲームキャプテン】
 ゲームのはじめはトヨタらしい戦いで進めていると感じていた。しかし、前半に敵陣ゴール前まで攻め込みながら、サントリーに独走をされてトライを許すといういやな点の取られ方をしてしまった。その後、負傷交代などで何名か選手が替わり、ゲームコントロールできずに混乱状態に陥ってしまった。前半にリードを許してしまったのが敗因。まだまだシーズンは長いので課題をしっかりとクリアしていきながら戦っていきたい。



【サントリーサンゴリアス 大久保直哉 監督】
 和歌山でのトップリーグ公式戦初開催ということで、関係者の皆様に感謝します。チームが意識していたハイテンポなラグビーをすることができた。相手陣ゴール前まで攻め込みながら、トライまで行かない場面もあったが、スピードや深さのコントロールが足りなかった。ただトライできなくともボールをつなぎ続けることを選手は意識して取り組んでいる。若手の成長もあり、チームにとってプラスにつながる場面もあった。開幕戦に続いてノートライに押さえて勝利したことは評価したい。小さいミスはあったが和歌山の皆さんにサントリーのアグレッシブなアタッキングラグビーを見ていただけたことが今日の収穫です。




[敬称略]
(広報担当:和歌山県ラグビーフットボール協会)