ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第4節 プールA マッチ・会見サマリー
(刈谷)

9月28日(土) 17:00Kick Off
14 - 28
 7 -  3
豊田自動織機シャトルズ
21
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
31

◎ 豊田自動織機シャトルズ VS 神戸製鋼コベルコスティーラーズ マッチ・サマリー
 本格的な秋シーズンの到来を感じさせる快晴の下、3シーズンぶりの開催となったウェーブスタジアム刈谷において、好調を保ちプールAを牽引するスティーラーズと昇格後惜敗が続くシャトルズの対戦が行われた。チアグループ、セイラーズキッズの元気な演技の後、シャトルズのキックオフで試合が開始された。直後の3分、FK、PKを得て敵陣に攻め込んだスティーラーズが相手陣内右ラインアウトから前進、ラックからBKに展開、⑫ウィングが中央にトライ、ゴールも決まり7-0と先制した。一方、シャトルズも直後、キックオフの攻防から⑮ジェラードがショートキックを織り交ぜ前進、そのままゴール中央にトライ、ゴールも決まり7-7の同点とした。勢いに乗るシャトルズは12分、相手陣10ml付近ラインアウトからのオープンプレーで前進、さらにミドルフィールドをアングルチェンジで突破し、最後は⑦葦のサポートでそのまま中央にトライ、14-7とリードした。トライの応酬を感じさせる雰囲気の中、今度はスティーラーズが相手陣22ml付近からのラックからオープンに展開、⑪中濱がゴール左隅にトライ、ゴールも決まり14-14と振り出しに戻した。26分には、スティーラーズが相手陣5ml中央スクラムからわずかな隙をついて、再び⑪中濱のトライ(21-14)、さらに38分、スティーラーズが相手陣ゴール前ラインアウトのモールで前進、FWのサイドアタックから⑤ベッカーが持ち込みトライ、ゴールも成功し28-14と突き放し前半を終えた。

 肌寒さを感じさせる後半、試合は双方大きなゲインを得るものの、細かなハンドリングエラーやキックのミスで膠着状態が続いた。特にゲイン後の攻撃継続の際、その後の防御のカバーディフェンスが素早く、攻撃側のボールコントロールの精度がやや低下する場面が間々見られた。後半15分、シャトルズに絶好のチャンスがやってきた。ゴール前5mスクラムより攻撃、PKを得て攻撃を継続させるが、再び得たスクラムで痛恨の反則(FK)、チャンスを失った。再び一進一退の攻防が続く中、スティーラーズFWが相手陣10ml付近で好タックル、PKを得てショットを選択、これを慎重に決めて31-14とリードを広げた。しかし、その後も前半の攻防とは一変し、双方の組織防御によりスコアが動かないまま試合が進んだ。シャトルズは入替を行い、必死の反撃に転じるが、前半から続く細かなミスと精度の高いスティーラーズの防御にチャンスの芽を摘まれてしまった。それでもあきらめないシャトルズは中盤より攻撃を継続し、FW、BK一体となった攻撃で、最後は⑮ジェラードがゴール左隅に意地のトライを挙げるが、そこまで。試合は31-21、スティーラーズの勝利で終了した。














◎ 会見サマリー
【豊田自動織機シャトルズ 田村誠 監督】
 地元で多くの観客に来てもらうことができ,さらに神戸製鋼というチームと試合ができてよかった。結果は出せなかったが、よく集中できたゲームだった。

【豊田自動織機シャトルズ 梅田紘一 ゲームキャプテン】
 勝つことができず、残念。多くの応援の中で、みんなよく体を張ってプレーしたが、結果が出せなかった。

(後半,トライ寸前までいったがとりきれなかった原因は?)
梅田:細かいコミュニケーション不足。
田村:相手のディフェンスがよかったことと、前半のチャンスでとりきれなかったこと。そして、集中力の差。さらには、トップリーグで長く戦っているチームとそうでないチームとの差。

(最後の最後まで粘れたことは、大きな成長?)
田村:最後の20分間に集中しようという気持ちが強く出てきたことと地元の声援によるものが大きい。トップリーグを戦いながら、経験値が増えてきているのは間違いない。

(ラインブレイクが何回もあったのは、力をつけてきたことの表れとみていいか?)
田村:ラインアウトやスクラムといったセットプレーも安定してきており、成長を実感している。



【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 苑田右ニ ヘッドコーチ】
 今シーズンの名古屋での初試合だったが、特に最初と最後の20分間で相手を上回ろうという気持ちで臨んだ。その結果、勝ち点5をとれたのは非常に大きい。

【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 正面健司 ゲームキャプテン】
 試合の入りをよくしようと意識したが、とった後にすぐとられてしまったことが、反省として残る。後半にディフェンスが増えてしまったところを、今後修正していきたい。

(後半防戦一方となったのに、トライを1つしかとられなかった要因は?)
正面:相手のミスと一人一人のディフェンス。
苑田:外国人のボールキャリア3名を抑えることと、空いているスペースを埋め  ようという意思統一をハーフタイムにしたことが大きい。これが結果的にペナルティゴールの3点につながったと思う。

(フーリー選手の欠場はアクシデント?)
苑田:足のコンディションが少し悪く、来週に備えさせた。

(選手交代が早かった理由は?)
苑田:ラインアウトに不安点があったから。前半に4つとれたのは大きかったし、相手へのプレッシャーがよかったことは評価できる。

(チーム全体の力がついてきた?)
苑田:チーム全体で修正ができるようになってきたし、チーム内での競争が激しくなってきた。全体的に底上げができている。

(チームがタフになってきた?)
苑田:春からのハードワークの賜物で、タフになってきたと思う。

(今後の対戦相手に向けての修正点は?)
苑田:ラインアウト。1対1のディフェンス。組織ディフェンス。後半の戦い方の修正。

(これからは追われる立場になるが?)
苑田:1戦1戦戦うための準備を積み重ねることしか考えていない。順位は特に気にせずにやっている。1戦1戦積み重ね、最終的に目標を達成していればいい。




[敬称略]
(記事:早坂一成 大林直之 広報担当:進藤剛)