ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第4節 プールB マッチ・会見サマリー
(山口)

9月28日(土) 17:00Kick Off
17 - 21
 0 - 29
コカ・コーラウエストレッドスパークス
17
ヤマハ発動機ジュビロ
50

◎ コカ・コーラウエストレッドスパークス VS ヤマハ発動機ジュビロ マッチ・サマリー
 いまだ勝ち星のないコカ・コーラウエストレッドスパークスが、2勝1分けでプール2位のヤマハ発動機ジュビロに対してどのように挑むか。先日までの猛暑を忘れさせるような、肌寒さすら感じさせる小雨が降り続く中、県内初のトップリーグを観戦しようと山口県維新百年記念公園陸上競技場には3,070人の観客が集まった。

 試合は、コカ・コーラウエストのキックオフで始まった。ヤマハ発動機はセットプレーが安定しており、SO大田尾竜彦とFB五郎丸歩のキックを多用し、相手陣で優位にゲームを進めた。対するコカ・コーラウエストは前に出るタックルと、接点での攻防に力を注ぎ、前半は互角に戦った。前半3分、コカ・コーラウエストゴール前10m付近のラックから、ブラインドサイドのスペースにヤマハ発動機FB五郎丸が意表を突くキック。これを左WTB徐吉嶺が押さえてトライし、先制した。FB五郎丸のゴールも成功し、0-7。12分には、相手陣ゴール前のスクラムをヤマハ発動機が押し込み、No8堀江恭佑がサイドを突きトライ。0-14と差を広げた。前半18分、コカ・コーラウエストはペナルティから得たゴール前ラインアウトを押し込み、左FL豊田将万がラックサイドに飛び込んでトライし、5-14と追い上げた。しかし、ヤマハ発動機は相手陣ゴール前のスクラムで圧力をかけ、こぼれ球をFL⑥デウォルト・ポトヒエッターが押さえてトライ、5-21と再び差を広げた。このままヤマハ発動機のペースになるかと思われたが、コカ・コーラウエストは35分に、ラインアウトからモールを作って前進し、右LO桑水流裕策がサイドに飛び込みトライ(ゴール不成功)。41分にはゴール前のラックから展開し、CTB⑫エリオタ・サポルが縦突破してトライ。ゴールも成功し、17-21の4点差で前半を終えた。

 後半開始早々、テンポアップして攻めるヤマハ発動機の攻撃に、コカ・コーラウエストがラインオフサイド。FB五郎丸がペナルティゴールを決め17-24とした。さらに、後半15分、自陣22m付近でキックを受けたFB五郎丸が40メートル駆け上がって相手陣に持ち込み、サポート選手がつないで、最後は左WTB徐が左隅にトライ。26分には、ラインアウトからモールを押し込むヤマハ発動機に対し、コカ・コーラウエストが反則を繰り返し、FLナイジェル・アーウォンがシンビンで一時的退出。ヤマハ発動機はペナルティで得たゴール前ラインアウトからモールを組み、そのまま押し込んでトライし、17-36。29分、相手パスをインターセプトしたFLモセ・トゥイアリイからCTB⑬宮澤正利がパスをもらいトライ。ゴールも成功し、17-43。35分には、ヤマハ発動機はゴール前スクラムをゴールライン直前まで押し込み、SH池町信哉が押さえてトライ。FB五郎丸のゴールも決まり、17-50とした。

 後半は、スクラムやセットプレーの優位を生かして攻めるヤマハ発動機の攻撃にコカ・コーラウエストが対応できなくなり、フィジカルの差が得点差となった試合であったが、雨にもかかわらず随所にスピード感あふれる展開とフォワードの熱い攻防がみられ、観客を沸かせた試合であった。マン・オブ・ザ・マッチは、ヤマハ発動機 五郎丸選手が選ばれた。




◎ 会見サマリー
【コカ・コーラウエストレッドスパークス 山口智史 監督】
 すばらしいグラウンドで、雨にもかかわらず多数の応援をいただいた。自分たちのアタックを仕掛けてゲームを支配できた時間もあったが、フォワード戦では、ヤマハ発動機の圧力にセットプレー、特にフィジカルの部分で対応できなかった。前半はいい形だったが、後半に差が拡がった。ディフェンスの一つ一つが受けに回り、スピーディーな展開に持ち込まれてしまった。

【コカ・コーラウエストレッドスパークス 豊田将万 キャプテン】
 フォワードが相手のアタックを押し返すことができなくなり、ミスが続いてしまった。

(上位チームと対戦して手ごたえは?)
山口:自分たちでコントロールできた場面もあったが、フィジカルの部分は対応できなかった。
豊田:相手陣では、自分たちのアタックで2~3フェーズを重ねることが出来たところはよかったが、セットプレーには差があった。

(4点差でハーフタイムとなったが、どのような指示をされたのか?)
山口:一人一人のタックルを指示した。



【ヤマハ発動機ジュビロ 清宮克幸 監督】
 目標としていた勝点5ポイント獲得できた。課題であったセットプレーでは、3本スクラムからのトライを取ったが、マン・オブ・ザ・マッチは五郎丸選手。フォワードはなかなか評価されない。ディフェンス面ではゴール前の攻防からで3トライ許すなど、いい課題が見つかった。来週の東芝戦に向けてチーム一丸となって戦っていきたい。山口は素晴らしい会場でした。

【ヤマハ発動機ジュビロ 三村勇飛丸 キャプテン】
 フォワードで圧倒しようと決めていた。ラインアウトもしっかりとれた。

(ディフェンスの課題とは?)
清宮:トライを取られた時間は3本連続でペナルティがあった。10分から15分自陣で戦わなければならなくなると、一回の攻防で失点してしまう。

(トップリーグ初開催の山口について、また、2019年のワールドカップ開催に向け自治体とトップリーグの意向に差があるのでは?)
清宮:芝がきれいに整備されており、競技施設も新しく大変良かった。ホテルには温泉もあり、料理もおいしかったので十分満足できた。選手はみな体重が1~2㎏増えているだろう。2019年のワールドカップ試合開催へ立候補している自治体もあるが、今後は、自治体の意向とトップリーグの要望をリンクさせる取り組みが必要だろう。




[敬称略]
(広報担当:山口県協会)