ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第5節 プールA マッチ・会見サマリー
(花園)

10月5日(土) 12:00Kick Off
 5 - 21
12 -  7
NTTドコモレッドハリケーンズ
17
NTTコミュニケーションズシャイニングアークス
28

◎ NTTドコモレッドハリケーンズ vs NTTコミュニケーションズシャイニングアークス マッチ・サマリー
 トップリーグ1stステージともに2勝2敗で、それぞれ4位、5位につける両チーム、ここで是非とも勝利を挙げて2ndステージ上位グループ進出の足場を固めたいところ。地元のドコモは怪我から復帰したムリアイナもリザーブに入り、ブルソー、フィルヨーンとスーパーラグビーの布陣。一方のNTTコムは、イートン、ツイランギという看板を欠く。TLでは初めてとなるNTTグループ同志のいわはICTダービー、試合は、4000人を超える観客の見守る中、NTTコムのキックオフで開始された。

 試合開始直後は、両チームともに定石通りキックでエリア・マネージメントを図る展開。しかし、ブレイクダウンで激しいファイトを見せるNTTコムが次第に攻勢に立つようになり、一方のドコモは、受けに回ってミスや反則が多く自分達のペースを掴むことが出来ない。そして、10分相手ボールを奪ったNTTコムが左に展開して⑮カラウリアヘンリーに繋ぎトライ、Gも決まって0-7と先制する。この後も攻撃の手を緩めないNTTコムは、ウオーターブレイクを挟んで27分⑨鶴田、33分⑫山下と立て続けにトライを重ね0-21と差を拡げる。これに対してドコモはようやく38分にラインアウトモールからサイドを⑦ブルソーが衝き1トライを返し、21-5と後半にのぞみを繋いだ。

 後半に入って先行したのもやはりNTTTコム、11分ハーフウエイ付近のラインアウトから⑨鶴田が抜け出しインゴールへ独走、Gも成り5-28とし、ボーナスポイントを獲得する。しかし、ウオーターブレイク後の試合終盤に入るとNTTコムが暑さに疲れたのかDFが機能を失い出し、ドコモBKがブレイクし始める。そして、31分G直前のラックから左展開、⑪ミフィポセチが飛込み10-28、36分には⑧箕内が執念を見せてトライ、17-28と追撃するが、ここまで。結局ICTダービーはNTTコムが勝利を収めた。

 前半のNTTTコムFWのファイトが勝利を呼び込んだ一戦であり、MOMはそのFWの中心となって活躍したNTTコム⑦小林が受賞した。










◎ 会見サマリー
【NTTドコモレッドハリケーンズ 下沖正博 ヘッドコーチ】
 今季大阪で2ゲーム目だったが、多くのファンや会社関係の皆様にご来場いただき、ありがたいことだった。ゲームについては、前半から反則が多く、リズムに乗りきれなかった。しかし、ラスト10分のプレーを観ると勝ち切れず残念だった。

【NTTドコモレッドハリケーンズ 吉岡宏樹 キャプテン】
 開幕2連勝後、2連敗で迎えた5戦目、しっかり自分たちの流れに戻したかったが、勝ち切れなかった。しかしチームは上り調子なので、次節へ向けてしっかり準備したい。

(終盤の追い上げについて?)
下沖:フレッシュな交替プレーヤーの積極的な動きでテンポアップ出来た。NTTコムのブレイクダウンでのプレッシャーが弱くなったことも要因である。それだけ前半NTTコムのブレイクダウンに厳しさがあったということ。

(敗因は?)
吉岡:セットプレーの不安定さだが、神戸製鋼、NEC戦に連敗したより改善出来つつある。

(SHの評価について?)
下沖:先発の茂木はFWを良くリードしたが、BKとの連携役という意味では巧くいかなかった。秦については、終盤アグレッシブに動けるプレーヤーとして、NTTコムのプレッシャーが弱くなった点を巧みに突いていた。

(修正点は?)
下沖:セットプレー、特にラインアウト。次節まで2週間あるのでドコモのゲームプラン通りの動きが出来るよう立て直せると思う。



【NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス 林雅人 監督】
 1STステージでのTOP4に残るためには負けられないゲーム。最大獲得ポイント5を目指していたが、目標が果たせて良かった。最後の10分はドコモの勢いに飲まれかけたが、基本通りにプレーできたのが勝因である。

【NTTコミュニケーションズ シャイニングアークス 友井川 拓 キャプテン】
 多くのファンの皆様にご来場いただき、プレー出来たことは幸せである。今日のゲームはFWが積極的に前へ出られたことが勝因。最後まで息の抜けないゲームだったが、5ポイント獲れたことで報われた。

(先週のゲームは決勝のつもりで臨め、と檄を飛ばしたが?)
林:モチベーションを高めるためとはいえ、難しい(苦笑)。身体を張って悔い無きプレーを、と鼓舞したがその通りのプレーを体現してくれた。今週も前週に引き続き、ジャージ渡しの儀式を行いゲームに臨んだ。なにしろずっと崖っぷちのようなもので(苦笑)。

(最初のPG以外は攻め続けたが?)
友井川:キッカーの君島と相談しながら、且つ相手が嫌がるプレーの選択を続けた結果だ。

(最後10分の劣勢について?)
友井川:足が止まってしまった。軽いプレーも多く、リアクションも遅かった。

(ゲーム前半は想定通りだった?)
林:前半はプラン通りというより、ドコモのミスが多かったのではないか。後半ドコモの猛追については、意を決すれば、それなりの攻めは出来る。こちらも普通にDFしていたつもりだが、勢いに飲まれていた。アタックに比べディフェンスは同じ運動量でも疲労度は増すものだ。




[敬称略]
(記事:蜷川善夫、村島博、廣島治 写真:柳元啓志 広報担当:村島博)