ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


1stステージ 第6節 プールB マッチ・会見サマリー
(花園)

10月19日(土) 14:00Kick Off
17 - 13
 0 - 13
近鉄ライナーズ
17
ヤマハ発動機ジュビロ
26

◎ 近鉄ライナーズ vs ヤマハ発動機ジュビロ マッチ・サマリー
 今シーズンのプール戦も第5節を終え、ここまで2勝3敗勝ち点12で4位の近鉄、対する1分を挟んで4勝、勝点21でプールBの首位を走るヤマハ発動機。この試合で一気にセカンドステージAグループ進出を決める意気込みのヤマハと一方、ヤマハに一泡吹かせてセカンドステージAグループを目指す負けられない近鉄の一戦。

 前半、風上をとった近鉄のキックオフで試合が始まる。今日の近鉄は序盤から気合が入り、早々のヤマハの攻撃を凌ぐと、3分、ヤマハのゴール前の反則をきっかけに、ゴール前5m中央ラックから№8ラディキ・サモがトライ、ゴールキックもSO重光泰昌が決め7-0と試合が動く。ヤマハも近鉄の反則からラインアウトを選択しゴール直前ラックから右展開、SO大田尾竜彦がインゴールにグラバーキック、FB五郎丸歩が素早く反応し6分中央にトライ、五郎丸が慎重にゴールを決め7-7と試合を振り出しに戻す。近鉄もヤマハもディフェンスが固く互いに得点を挙げられない中、ヤマハは近鉄ゴール前に迫ると近鉄の反則に、18分、FB五郎丸がPGを決め7-10と引き離しにかかる。近鉄は離されまいと、30分、SO重光がPGを返し10-10と同点に持ち込む。観客席からは前半の息詰まる戦いの一つ一つのプレーに大きな拍手が送られる。前半の終盤に差し掛かり、近鉄は自陣から左WTB松井寛将がラインブレイクし、№8サモがゴール前まで持ち込みラックから出たボールを、SO重光が先ほどのお返しとばかりにインゴールにキックすると右WTB李陽がデッドボールラインの寸前で押さえ再逆転、SO重光がゴールを決め17-10とする。ヤマハは43分FB五郎丸がPGを決め17-13の僅差で折り返す。

 後半、ヤマハのキックオフで試合が再開、一進一退の攻防が続く中、10分ヤマハはゴール前15mラインアウトをターンオーバー、右展開し五郎丸がラインブレイク、ラックから折返し左LO大戸裕矢がトライ(ゴール)、17-20と再逆転のシーソーゲームとなる。ヤマハは、試合の中盤18分、終盤の37分FB五郎丸が要所で確実にPGを決め、17-26と試合を決めにかかる。近鉄はノーサイドホーンが鳴った後も、ボーナスポイントの獲得をめざして最後の反撃を繰り返し、ゴール前22mまで迫ったものの、痛恨の反則を犯し、試合終了となる。

 ヤマハは、第6節のここまで5勝1分けと首位をひた走る。一方の近鉄は勝点を伸ばすことができず、最終節でグループA進出に望みを託す。MOMには、この試合21得点を挙げヤマハを勝利に導いた15番五郎丸歩が選ばれた。
















◎ 会見サマリー
【近鉄ライナーズ 前田隆介 監督】
 ホーム花園で勝つための準備をしてきたが、ペナルティが多く結果80分間辛抱しきれず、辛抱したヤマハの方が上だった。最後のプール戦が残っているのでしっかり東芝戦の準備をしたい。

【近鉄ライナーズ 森田尚希 ゲームキャプテン】
 自分達のペナルティが多くリズムを崩した、オフェンスでもディフェンスでもプレッシャーを与えてプラン通りにいっていたが、我慢出来ず冷静さをなくしたゲームだった。崩されたと感じなかったが、自滅していた。

(いい感じでいたが、熱くなった原因は?)
森田:昨年最後のゲームで負けている相手なので、ここで精算しようと言っていたが、意気込みが強く悪い意味で熱くなり過ぎたところが多かった。試合中にラグビー以外でのエキサイトがあり冷静さが無かった。

(バックスが後ろに行くことが多かったが…?)
森田:バックスはボールを展開していこうとボールを動かしていたが、最後のボールが繋がらず後ろにいってしまった、個々のスキルミスだと思う。



【ヤマハ発動機ジュビロ 清宮克幸 監督】
 この2シーズン、近鉄に勝てて良かった。今日は、バックスプレイヤーのスキルミス、判断ミスが多い中ディフェンスがしっかり出来ていたので勝利できた。近鉄は次がない状況の中でアタックすることは判っていたので自分達が崩されずにディフェンスが出来たことは素晴らしい。

【ヤマハ発動機ジュビロ 三村勇飛丸 キャプテン】
 先週の東芝戦に勝ってステップアップしていたと思ったが、自分達のプレーが出来ず苦しい戦いだったが、良いディフェンスが出来て良かった。

(ディフェンスでブレイクダウンの局面では優位だったと思うが?)
清宮:一人目が勝っていたので、二人目、三人目が入れた、一人目が入れなければ勝てない。

(五郎丸選手のキックが良かったが、評価は?)
清宮:今年は負けている試合でも毎々入れている。いつか外れて負けることもあるかもしれないが、今シーズンは厳しいところでも入れてくれているので信頼している。

(キャプテン、負傷の状態は?)
三村:首を前半に痛めたが問題ない。

(ジャパンに選ばれた堀江選手と徐選手の感想は?)
清宮:堀江は、今日も接点でも強いし勝っていた。徐は、今日は目立たなかったが他の選手が持っていないものを持っているので、ジャパンでも活かしてもらえれば良いと思う。




[敬称略]
(記事:蜷川善夫、山林右二、玉川育夫 写真:長谷川昭男 広報担当:村島博)