ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


2ndステージ 第1節 グループA マッチ・会見サマリー
(神戸総合運動公園ユニバー記念競技場)

12月1日(日) 13:00Kick Off
 6 - 27
17 - 10
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
23
サントリーサンゴリアス
37

◎ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs サントリーサンゴリアス マッチ・サマリー
 立ち上がりの悪さが課題の神戸製鋼が、序盤の連続アタックから得たPGで先制するが(3-0)、サントリーもすぐさま応戦、5分にPGを返し振り出しに戻す(3-3)。サントリーのパスミスを突いて反則を誘い、8分にPGで再度勝ち越した神戸製鋼だったが(6-3)、スイッチが入ったサントリーはリズム良いアタックを繰り広げ、FL6スミスの突破から右展開、最後は右中間にNO.8竹本がトライし逆転(G成功6-10)。13分神戸製鋼NO.8マパカイトロが不行跡でシンビンとなり、流れは一気にサントリーへ。18分SHデュプレアのキックパスをCTB12ニコラスが右に開きながらキャッチ、巧みに繋いで最後はFL7佐々木が右中間に押さえトライ(G成功6-17)。DFシーンで相手に傾いた流れを寸断できず、後手に回る神戸製鋼に対し、テンポアップしたパスワークで翻弄するサントリーは22分PG(6-20)、34分SO野村のトライ(G成功6-27)で突き放す。

 後半に入ると、前半終盤の36分、両プロップ(1平島→16安江、3山下→18山内)を入替、セットプレーの安定を図った神戸製鋼は、後半早々の4分サントリー陣深くのラインアウトから後半出場のSH佐藤が抜け出しゴール前に迫る。ラックからFWが押し込み、最後はFL6橋本が押さえトライ(G成功13-27)。流れは神戸製鋼に傾きかけたが、プレーに精度を欠き、ゴール前ラインアウトを狙ったキックをタッチインゴールに流してしまうなど、絶好のチャンスを逃してしまう。ラスト10分で2トライを奪い、せめてものボーナスポイント1を狙ったが、時すでに遅し。

 観客を魅了するパスワークと、ブレイクダウンでのキープ力に優れたサントリーの完勝ともいえるゲームだった。MOMは秀でたパスワークでサントリーを勝利に導いた9番 フーリー・デュプレアに贈られた。
















◎ 会見サマリー
【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 苑田右二 ヘッドコーチ】
 素晴らしいグランドコンディションだった。関係者の皆様に感謝したい。ウインドウマンスの4週間、ハードな練習を重ねてきたが、修正すべき点が多いゲームとなってしまった。この敗戦を糧に、次節に向って前を向いて臨みたい。

【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 橋本大輝 キャプテン】
 サントリーのプラン通りに進められてしまった。ミスで自らを追い込んでしまった部分もある。

(敗因について?)
苑田:DFやセットプレーの場面で、ミスのリカバリーが出来なかった前半の結果。

(今季初出場の感想?)
橋本:コンディションに問題はなかったが、チームスローガンのTOUGHが体現できなかった。

(前半のDFは相手の出方を窺っていた?)
苑田:順目と折り返した際のブラインドサイドに留意していたが、バランスを崩し、簡単にラインブレイクされてしまった。

(前回と比較し、サントリーに新たな攻撃パターンは見受けられたか?)
苑田:神戸製鋼のDFに関する約束事、規律が守られていなかったことが原因。FWの戦い方、1on1のタックルでのミスもあった。
橋本:接点では前に出られていたが、アタックミスが多すぎた。後半、ボールキープ出来たことでトライを奪取できたのだから、80分間継続しなければ。

(前半の反則数が多いことについて?)
苑田:タックルしたプレーヤーが素早く立たなくて反則を取られてしまった。
橋本:個々のリアクションが遅く、反則を犯してしまった。

(前半終了間際に両プロップを交替したことについて?)
苑田:FWには最初から飛ばしていけと指示していたので、コンディションも考え、早い時期での交替は予定していた。ファーストスクラムは良かったが、以降不安定なスクラムだったので、交替を決めた。



【サントリーサンゴリアス 大久保直弥 監督】
 芝のコンディションが素晴らしく、サントリーらしい早いゲーム展開が出来た。関係される方々のご尽力に感謝する。1stステージから間隔が開き、チームとしてフワッとした感覚だったが、良いゲームが出来た。チームの仕上がりとして未完成な箇所も多いが、バックアップメンバーも含め皆で切磋琢磨し、戦っていきたい。

【サントリーサンゴリアス 平浩二 ゲームキャプテン】
 4週間近く日本代表メンバーがチームを離れたが、残されたメンバーがポテンシャルを発揮し、神戸製鋼と互角以上に戦えた。代表選出メンバーとのコミュニケーション不足が課題だが、今日のゲームについては、ボーナスポイントも獲得出来、満足のいく結果だった。来週へ向けて更にレベルアップしていきたい。

(日本代表メンバーの多くがベンチスタートとなったが?)
大久保:残ったメンバーを平がリーダーシップを発揮、まとめた結果が出たゲームだったと言える。日本代表選出も勿論だが、クラブとして2ndステージにしっかり臨むことが重要だったが、果たして代表との相乗効果を生んだのではないか。

(スコア以上に内容でも完勝ではなかったか?)
大久保:セットプレーでターンオーバーする場面が多かったが、FWが気持ちをひとつにしてファイトした結果。

(この一ヶ月、重点的に練習した点は?)
大久保:キックを多用せず、コンタクト機会を多くするゲーム運びをイメージして練習した。1stステージよりコンタクトまでのパスを増やし、アタックのバリエーションを増やすことを意識した。




[敬称略]
(記事:廣島治、遠藤亮之 写真:長谷川昭男 広報担当:廣島治)