ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


2ndステージ 第4節 グループA マッチ・会見サマリー
(ノエビアスタジアム神戸)

12月22日(日) 13:00Kick Off
31 -  7
17 - 12
神戸製鋼コベルコスティーラーズ
48
キヤノンイーグルス
19

◎ 神戸製鋼コベルコスティーラーズ vs キヤノンイーグルス マッチ・サマリー
 前節2NDステージ初勝利したものの徳俵に足が掛かった状況が続く神戸製鋼コベルコスティーラーズ。勝ち点で並ぶ今節の対戦相手キヤノンイーグルスも、プレーオフ進出を狙うのにもはや負けは許されず、サバイバルマッチの様相を呈したゲーム。神戸製鋼は、前節SOに入ったウィングをCTBへ戻しSOには正面、LOにベッカーを起用、前節好調のセットプレーで活路を見いだす。

 試合は、キヤノンの積極的なアタックから幕を開けるが、神戸製鋼は正面とウィングが柔軟なポジションチェンジで、キヤノンのギャップを鋭く突き、リズムを掴む。4分前川の勢い溢れるDFから掴んだチャンス。キヤノン陣ゴール前5mからのPGチャンスを、FL橋本がクイックリスタートから左中間へトライ(G不成功5-0)。9分のPGチャンスを外し加点チャンスを逃す神戸製鋼に嫌な雰囲気が漂うが、一掃したのはCTBフーリー。11分キヤノン陣10m付近からキヤノンのパスミスをフーリーが‘狩り’、そのままポスト下へトライ(G成功12-0)。一方キヤノンは連続アタックから、SOブルースのライン裏を狙ったパントでしばしば神戸製鋼ゴール前に迫るが、HO村上の的確なポジショニングで難を逃れる。22分キヤノンSOブルースとFBスライマンケルの連携にトライを奪われ(G成功12-7)緊迫感が高まる展開になるが、これを打開したのは神戸製鋼の積極アタック。31分HLラックからWTB今村の豊かなスピードでゴール前に迫る。一旦形成されたラックからリサイクルされたボールは両CTBからWTB大橋につながりトライ(G不成功17-7)。35分にはキヤノンボールのラインアウトを神戸製鋼LOベッカーが奪取、左右に振り回した後、キヤノンゴール前左中間ラックからSH猿渡が持ち込みトライ(G成功24-7)となり、前節に続き、前半でボーナスポイントを獲得する。39分にもキヤノンのハンドリングミスをFL前川が突き、CTBフーリーからWTB大橋とつなぎトライ(G成功31-7)、神戸製鋼大差をつけて前半を折り返す。

 後半早々42分にもCTBフーリーとLOベッカーがつないだチャンスを、SO正面が巧みなステップで活かし切りポスト下へトライ(G成功38-7)。昇格2年目、もはや上位チーム撃破もジャイアントキリングとは言えないまでにチーム力が上がったキヤノンだったが、ここで勝負あり。その後、双方2トライずつ重ねるが、キヤノンはボーナスポイント獲得につながる4トライ目は奪えずフルタイム(48-19)。

 前節よりDFの精度が低い神戸製鋼だったが、それをカバーするに余りあるアタックで2NDステージを五分に戻し、プレーオフ進出に望みをつないだ。MOMは安定したセットプレーを支えたPR山下が獲得。






















◎ 会見サマリー
【キヤノンイーグルス 永友 洋司 監督】
 素晴らしいゲーム環境を整えてくださった皆様に感謝する。ゲームは点差通り神戸製鋼に完敗した。立ち上がりのミスから失点し、キヤノンのラグビーが出来なかった。連敗が続く今、冷静に分析し、次のゲームにしっかり準備したい。

【キヤノンイーグルス 和田 拓 キャプテン】
 神戸製鋼の勢いを止めることが出来なかった。連敗中の流れをいかに自分たちへ持って行けるかが今後のポイント。反省を活かし、次節へつなげたい。

(自陣でミスが多かったが?)
永友:ゲームの入りが悪い。2NDステージに入り、規律面で問題が多く、反則で自滅している。自陣からのアタックはキヤノンのスタイルだが、オフロードパスで無理が目立ち、結果相手に得点を与えた。ボールのリサイクルに反省すべき点がある。



【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 苑田 右二 ヘッドコーチ】
 今年最後のゲームに向け、いい準備をしてきたが、それを体現出来たことは素直に喜びたい。来週水曜開催のトレーニングマッチへ向け、プレーヤーのサポートをしっかりするとともに、残り3ゲーム全勝を目指し、いい準備を進めていく。

【神戸製鋼コベルコスティーラーズ 橋本 大輝 キャプテン】
 前節に引き続き、いいラグビーが出来ている。理想のラグビーに近づいている手応えを感じる。

(正面のSO起用について?)
苑田:セットプレー安定を狙ってのLOベッカー起用。ウィングをCTBへ戻し、よりアグレッシブなプレーを求めたが、意図したプレーが出来つつある。前節からポジションチェンジしたウィング、正面ともにチームの決め事内で、フレキシブルに動き、持てるポテンシャルを発揮してくれている。

(理想のラグビーとは?)
橋本:今日垣間見えたアタック。次のレベルにアップしていると実感している。




[敬称略]
(記事:廣島治 写真:長谷川昭男 広報担当:廣島治)