ジャパンラグビー トップリーグ2013-2014

 


2ndステージ 第7節 グループA マッチ・会見サマリー
(西京極総合運動公園陸上競技場)

1月19日(日) 12:00Kick Off

 7 - 10
20 -  5
パナソニック ワイルドナイツ
27
NECグリーンロケッツ
15


◎ パナソニック ワイルドナイツ vs NECグリーンロケッツ マッチ・サマリー

  2ndステージの順位もほぼ決まり『プレーオフトーナメント』、『ワイルドカードトーナメント』と次のステージでの戦いを見据えて戦う一戦であった。2ndステージ全勝のパナソニックワイルドナイツは主力を怪我で欠き新たなメンバーでの布陣。一方、2ndステージで全敗のNECグリーンロケッツ。最終戦で何としてでも1勝を挙げワイルドカードTに弾みをつけたいところである。

  前夜に降った雪も地元高校生をはじめ関係者で除雪され、良好なグランドコンディションの下、試合はNEC SO田村優のキックオフでスタート。フィールドの雪は除雪されたが小雪舞う寒さが両チームのハンドリングに影響を及ぼす。NEC田村からのパスが繋がらずリズムに乗りきれないところ前半14分、NEC FWの連続ラックでの攻撃でパナソニックのオフサイドを誘いペナルティ。これをFBウェブ将武がきっちりと決め0-3と先制。アタックでは調子に乗れないパナソニックだが左PR稲垣啓太に代表される様に運動量が優れた選手が多くいるのが強みでありディフェンスはしっかりと機能している。18分、NEC陣地 右側10m付近のラックからのボールをNECの右PR キム・カンシクがノックオン、そのボールをパナソニックNo8バツベイ・シオネが素早くセービング。SHイーリーニコラスが捌きCTB大澤雅之とパスが繋がり、スピードに乗ったCTB JP・ピーターセンに渡り中央にトライ。大澤のゴールも決まり7-3と逆転。NECは、田村のキック、FLニリ・ラトゥ、キムの突破で大きくゲインするがパナソニックの厚い防御に阻まれトライには結びつかない中で25分、NEC SH櫻井朋広の好タックルで得たパナソニック陣右側ゴール前5mでのスクラムから左にバックスに展開しゴールポスト前で出来たラックを9回連続し、ポストを大きく揺らしながらもNo8日高健がトライ。ウェブのゴールも決まり7-10。前半終了直前、パナソニックがゴール前まで攻め込み左側に出来たラックより出たボールをNEC LO浅野良太キャプテンがインターセプト。大きくパナソニック陣までゲインし、連続で攻め込むがトライまで結びつかず7-10とNECの3点リードで前半終了。

  後半8分、NEC陣中央10m付近でNECがペナルティ。パナソニック大澤がPGを決め10-10と同点。13分、NEC WTB大東のインターセプトを起点にラトゥが左端にトライし10-15と再度リード。29分、ラックでの反則でNECにペナルティ。パナソニック野口に代わり出場したベリック・バーンズがきっちり決めて13-15と2点差に詰め寄る。33分、NECのキックを受けパナソニックWTB山田章仁、ピーターセンのカウンターアタックでNEC陣に攻め込みラックからニコラスが持ち出しバツベイに繋げ中央にトライしゴールも決まり20-15と逆転。NECも果敢に攻め込むがパナソニックの厚い防御に阻まれる。交替出場の若松大志のナイスタックルにパナソニックが勢いづく。試合終了寸前、パナソニック山田がインターセプトで中央にトライ。ゴールも決まり27-15でノーサイド。

  主力を怪我で欠いた布陣であったが、最後に持てる力を出し切ったパナソニックが勝利。MOMには、随所に光るプレーを見せたJPピーターセンが選出された。




◎ 会見サマリー

【NECグリーンロケッツ グレッグ・クーパー ヘッドコーチ】
強力なチームであるパナソニックに勝つべく準備してきたがアンラッキーなところがあり勝利出来ずに残念である。ワイルドカードTに向けてしっかりと準備していきたい。

【NECグリーンロケッツ 浅野良太キャプテン】
我孫子より遠路、応援に駆け付けてくれたファンに感謝申し上げます。この1週間、試合に出場出来ない選手たちの熱い思いを練習からすごく感じて、彼らの思いを背負って戦った。その結果が出なかったのは残念だが、これからの2ヶ月間その気持ちを持ち続け自分たちにフォーカスして、正しいスキルを精度高く試合に出るように磨き、ワイルドカードに挑みたい。



【パナソニックワイルドナイツ 中嶋則文監督】
前夜に降った雪を除雪していただき良いコンディションで試合に臨めました。作業に当たっていただいた高校生をはじめ関係各位に感謝します。NECが高いモチベーションで向かって来ると予想して、そのモチベーションを前半で折ってしまおうと選手に話していたが我々の思う以上であり受けてしまった部分があり自分達のペースにならなかった。プレーオフトーナメントではそういう部分が致命傷になるので、プレーオフまで二週間あり、プレーの面でも精神面でもしっかりと準備していきたいと思う。

【パナソニックワイルドナイツ 堀江翔太キャプテン】
新しいメンバーが入り、あそこまで我慢出来て勝利したことは良かったと思う。プレーで合わない部分があったがクロスゲームの経験を積むことで自分たちにプラスになったと思う。

(プレーオフトーナメントに向けて?)

中嶋:今シーズン2回目、3回目と対戦する事になるが対戦相手によって自分達の強みをどうやって出していくかを見極めたい。

堀江:もう一度、チーム一丸となり試合に挑みたい。試合相手に向けてのフォーカス、自分達に向けてのフォーカスをバランス良く取り、次戦に向かいたい。




[敬称略]

(記事:酒井博達 写真:小巻真司 広報担当:酒井博達)