第8回関西ラグビーまつり

 


第8回関西ラグビーまつり
(近鉄花園ラグビー場)

  4月27日の日曜日、今年で第8回を迎える関西ラグビーまつりの一環として、近鉄花園ラグビー場の第Ⅰグランドでは、第1試合花園オールドボーイズ交流試合 天理高校v大分舞鶴高校、第2試合東西大学対抗戦同志社大学v早稲田大学の2試合が行われました。以下でその2試合の模様をレポートします。

4月27日(日) 12:30Kick Off

天理高校OB
22
17 - 12
 5 - 29
大分舞鶴高校OB
41


◎ 天理高校OB vs 大分舞鶴高校OB マッチ・サマリー

  第63回全国高校ラグビー大会決勝で戦った天理高校VS大分舞鶴高校の選手が30年の時を超え、再び花園の舞台で戦うことになった。松任谷由実さんの「ノーサイド」の音楽と共に入場した選手達の熱い戦いが再び始まる。

  快晴の花園、風下から攻める大分舞鶴の綺麗なキックで試合は始まった。前半3分に天理が自陣からキックで攻め、ボールを繋ぎ左中間に先制トライでリードするが、大分舞鶴も負けじとトライを決め、追いつく。その後、お互いがトライを奪い合い前半は17対12と天理リードで前半が終了した。

  予想通リの接戦で後半9分に大分舞鶴がゴール前5mから左中間のトライで追いつき、17対17とする。特別ルールを活かし、リザーブ要因を多く準備した大分舞鶴は、暑さにも負けず、連続トライで17対27と天理を引き離したが、16分には、反撃する天理がキックパスで再びトライを奪い22対27と追い上げ、観客席からも逆転を期待する声援が響きわたる。しかし、勝利に執念を燃やす大分舞鶴は、ロスタイムにもダメ押しのトライを奪い、22対41と勝利し、無心にボールを追いかけた大分舞鶴が30年前のリベンジを果たすことが出来た。

  試合終了後、選手全員が揃う中、30年前に大分舞鶴の主将であり、決勝戦で最後にチームの命運を握るゴールキックを蹴った福浦さんが、同じ場所から再びキックを蹴るシーンを再現したが、ノーゴール、やはり「ノーサイド」の主役は変わることはなかった




4月27日(日) 14:00Kick Off

同志社大学
24
17 - 12
 7 - 20
早稲田大学
32


◎ 同志社大学 vs 早稲田大学 マッチ・サマリー

  小学生から青春時代の汗と涙が染みついた懐かしのジャージを着て高校生に戻ったオヤジまで、どっぷりと1日ラグビーに浸って時間を過ごしてもらおうと始まって今年で8回をむかえる「関西ラグビーまつり」。メインゲームは、今年こそは関西復権を狙う同志社大が昨季の大学選手権決勝で王者帝京大に7点差まで詰め寄った早稲田大をむかえての一戦。

  同志社のキックオフでゲームが始まった、その直後の2分に早稲田6番池本翔一がゴール前10mラインアウトを押し込んだモールから左にもぐりこみトライ、10番小倉順平のゴールも決まり0―7と先制、一方の同志社は12分にゴール前中央ラックから1番海士広大が中央にトライ、これも10番垣内悠輔がゴールを決め7―7とする。その後23分に早稲田9番岡田一平がトライ、同志社は10番垣内が30分にトライ、36分にPGを決め17―12で同志社リードして折り返す。

  後半3分に早稲田10番小倉がPG、15分に4番大峯功三がゴール前ラインアウトを起点に左中間へ持ちもみ逆転、その後も14番荻野岳志の同志社DFの裏へのキックに15番滝沢祐樹が反応しバックスリーの連携で右中間にトライし17―32と大きくリードする。これに対し、同志社は33分にゴール前左中間ラックから右へ展開し14番松井千士がインゴールへ入って回り込みゴールポスト右へトライ、ゴールも決まり24―32とするが、最後は、早稲田が1トライ1ゴールでは追いつけない8点差で逃げ切った。

  同志社は、早稲田の早さにDFで遅れないように、という意識からか時折飛び出してしまい上手くギャップを突かれ大きくゲインされる場面があったが、ゴールラインを粘り強く守った。また自陣からのペナルティーでもスクラムを選択しゲームを組み立てるなど、自分たちの何が通用するのかを確認しながら戦っていたように感じられた、ただ前後半とも早い時間帯で相手に得点を与えてしまったことが悔やまれる。しかし、両チームとも大学生らしくはつらつとしたゲームで、まさに新緑のこの季節に相応しい好ゲームだった、是非この再戦を全国大学選手権で観てみたいものである。




[敬称略]

(記事:北畑幸二、玉川育夫 写真:小巻真司 広報担当:村島博)